2015.02/20 [Fri]
アラブ料理教室と乳香・バフールの講座
知り合いのお香研究家 渡辺えり代さんが主催する
香研究会IRI・オマーン大使館共催イベント
『アラブ料理教室と乳香・バフールの講座』に参加しました。
会場はオマーン大使館。
午前中に集合し、大使館付きのシェフが
『ラムと豆のシチュー』と、
あまーいデザート『オマーン風ハビーサ』の
作り方を実演してくださり、
出来上がったものをランチでいただきました。

見た目より、シチューはあっさりしています。
食後には、大使夫人がオマーン原産の乳香を焚いてくださいました。
初めて「お香を焚く」というのを間近で見ました。
これが聖書などに出てくる『乳香』、英語ではfrankincenseです。

午後は、渡辺さんによる講義と、
グループでのバフール作成に挑戦。
乳香とは、乳香の木から採れる樹脂。
ゴムの木みたいに、樹皮に傷をつけると、
白い樹液が出て、それが乾燥して固まると黄色っぽい透明な塊になり、
それを炭にあてて焚くと、いい香りがします。
オマーンは、乳香の世界No.1の産地です。
聖書でも、三賢者がキリスト誕生の際に持ってきた贈り物が、
乳香、没薬、金となっており、
古くから大変貴重なものとされています。
アラブの国々では、出かける前に服に焚きしめるのが伝統的だそうです。
教会、モスク、シナゴーグで司祭が大きく振りながら煙の出るものは、
乳香を焚いているのです。私も、初めて知りました。
バフールとは、お香の総称。
今回、私たちがつくったものには、
乳香、楠の葉、カルダモン、クローブ、ヒバの木、ナツメ、ブランデー、ハチミツ、
などなど、香りのよいものがたくさん入っています。
乳香が思いのほか堅く、潰すのに一苦労。
潰れてくると、今度は樹脂の粘りがでて、
かき混ぜるのに力が要ります。

これを最低2週間ほど熟成させてから、焚きます。
固まっても、ブランデーやウォッカ、ウイスキーなどの
ハードリッカーを加えたら、いいそうです。
ただ、酸化を避けるために、
ふたの閉まる小さい磁器(香合など)に保存することが必要です。
うまく保存すれば10年以上もつとのこと。
いままで、お線香やインセンスも、よく知らなかったので、
今日の講義はとても興味深く、一挙に世界が広がった気がします。
2週間後にバルーフを焚くのが楽しみです。
香研究会 IRI のHP
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